豪雨の後の穏やかさを取り戻し始めた安房川では、クチナシの白い花がやわらかに咲き始めていました。
果実が熟しても割れないため、「口無し」という和名がついたともされます。
また他に、クチナワナシ(クチナワ=蛇のこと+ナシ=果実のなる木=蛇ぐらいしか食べない実をつける木という意味)からクチナシに変化したという説もあるそうです。
果実にはカロチノイドの一種、クロシン(サフランの色素の成分でもある)が含まれ、乾燥させた果実は古くから黄色の着色料に使われます。
乾燥処理した果実は、山梔子(さんしし)または梔子(しし)とも呼ばれる生薬の1つで、煎じて黄疸などに用いられます。
クチナシ/梔子
学名 Gardenia jasminoides
アカネ科 クチナシ属の常緑低木
花期 5〜6月
分布 本州の静岡県以西、四国、九州、南西諸島の森林に自生。