マムシグサ(蝮草)
春~初夏の林の木陰で、直立した茎から葉の鞘に仏炎包(水芭蕉などにもあるもの)に包まれたかれた花を伸ばすサトイモ目サトイモ科テンナンショウ属マムシグサ種の耐寒性・非耐乾性・多年草(宿根性)の野草です。
芋状の地下の茎をはじめ全部が有毒で、 茎に見える部分は葉柄の鞘で偽茎と呼ばれるものです。
仏炎包の色の違いで、緑色はカントウマムシグサ(関東蝮草)、紫色はムラサキマムシグサ(紫蝮草)と呼ばれます。 仏炎包の中には肉穂花序があり、肉穂花序は多数のシベから出来ています。 。
雌雄別株なので、雄花はオシベだけ、雌花はメシベだけから作られ、どちらにも花弁はありません。 2枚の鳥足状複葉が付き、小葉は7~14枚で光沢があります。
秋に赤い毒のある粒々の実を付けます。
根っこの塊(塊茎)になったものは薬にして、コウライテンナンショウ(高麗天南星)という漢方薬となります。
仲間の ウラシマソウ(浦島草) と似ていますが、 浦島草には花序先端から出る長い紐状突起物があるのに対し、 このマムシグサには突起物はありせん。
ナンテンショウは現在ではマムシグサとして扱われています。
マムシグサ(蝮草)
学名:Arisaema serratum
サトイモ科テンナンショウ属
分布:北海道〜九州